ケイパビリティ・アプローチの可能性と課題 一格差問題への新たな視点の検討として 一

皆さん、こんにちは 本日は「ケイパビリティ・アプローチの可能性と課題—格差問題への新たな視点の検討として(馬上、2006)」を読んでみます。 (1.)はじめに ・広義の教育格差はこれまで主に、教育機会や教育資源の公正な分配といった「分配論」の視点から議…

【論文メモ③】教育費スポンサーとしての保護者モデル再考

本日は「教育費スポンサー」としての保護者の性質に関する論文を考察します。 教育費という言葉を聞くと、受験料・入学料・授業料などの費用の「使われ方」に焦点が当てられがちですが、今回は教育費を投資する存在としての保護者に着目します。 ◇理論的枠組…

【論文メモ②】校則と「緩さ―きつさ」概念の考察

【社会と学校は規則の性質が異なる】 本日は今話題になっている「校則」に「緩さーきつさ」(概念)に基づき考察してみます。 校則は学校内の「きつさ」の象徴と言えるでしょう。制服、頭髪に関する規則から帰宅時、文房具店と図書館以外は立ち寄り禁止など多…

【論文メモ①】教職課程履修者の教職に対する意識と学習への取り組みに関する研究

今回は「教職課程に属する学生の意識」について考察してみます。 ブログのタイトルが今回考察する論文ですが、ここから教職課程履修者の「教職を志した理由」に論点を絞ります。 ◇研究方法 ・首都圏にある計4つの大学の幼稚園~高等学校の教員を志望する学…

【我々の手は血で赤く染まっている】教育格差―階層・地域・学歴

【5万部突破】コロナ禍が露呈させた日本の根本問題。黙って「教育格差」を見て見ぬふりをしてはならないことを突き付けられた。

全国学力テストから教育政策の問題点を考える

そもそも「テスト」と「調査」の違いは何でしょうか? 『全国学力テストはなぜ失敗したのか』(岩波書店) そもそも全国学力テストとは何か? まず、基本的なポイントは以下の三点です。 ①正式名称は「全国学力・学習状況調査」で、2007年度から開始された ②現…